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Android デバイスを CLOMO MDM 管理下に登録する場合、「Android Enterprise」に設定するかどうかを選択できます。
Android Enterprise は、デバイスを徹底的に管理するための Google が提供する企業向けプログラムです。レガシーモードより強力なセキュリティ機能を搭載しており、通常の Google Play を禁止しながら業務用のアプリケーションに限定してインストールできるなど、多彩な管理が可能となります。

本ナレッジでは、Android の管理を開始するために必要な Android Enterprise へのお申し込み手順や 、各デバイスを Fully Managed Device モードとして設定する方法、CLOMO 管理下へ登録と動作を確認するまでの手順を掲載しています。

※ 申し込みページや Google サービス側での不明な点については、Google 社ヘルプページをご参照ください。

目次

セットアップの流れを確認する

Google Play 方式で、Fully Managed Device モードを QR コードプロビジョニング方式でセットアップする流れは、以下のようになります。

上記で確認した流れをもとに、以下の手順をご参照ください。

1:初期設定

初期設定では、Google Play アカウント方式の初期設定と Android Enterprise 初期設定プロファイルの作成と適用を実施します。

1-1:Google Play アカウント方式の初期設定をおこなう

Google Play アカウント方式の登録は申し込みをおこなうだけで完了となります。

Android Enterprise 設定ウィザード

「Settings」>「Mobile Device Management」>「Android」>「基本設定」を選択すると、上から2番目の項目に「Android Enterprise 設定」があります。初期状態では未設定となっているので、「Android Enterprise 設定ウィザードを起動する」を選択することで初期設定が開始されます。

1. 「Android Enterprise 設定ウィザードを起動する」を選択します。

2. 「次へ」を選択します。

3. 「Google Play アカウント方式」を選び、「次へ」を選択します。

4. 登録の流れが表示されるので、そのまま「次へ」を選択します。

5. 「Android Enterprise 申し込みページ」のリンクをクリックし、申し込みをおこないます。

Google の Android Enterprise 申し込みページへ移動する

6. 画面に表示された「Android Enterprise 申し込みページ」のリンクから Android Enterprise 申し込みページにアクセスし、「次へ」を選択しておきます。

7. CLOMO PANEL から「Android Enterprise 申し込みページ」をクリックして遷移した画面で、 Android Enterprise の管理用とする Google アカウントを入力します。

※ CLOMO PANEL を起動しているブラウザで、すでに Google アカウントでログイン済の場合、そのアカウント情報を利用してしまうため、最初から「スタートガイド」が表示されます。設定したいアカウントでない場合は、一度ログアウトして、設定するアカウント情報で再度ログインしてください。

ここでログインするアカウントは、CLOMO で利用する Android Enterprise の管理用アカウントになります。個人利用のアカウントではなく、管理用としてご用意された "〜@gmail.com" の Gmail アカウントをご利用ください。なお、アカウント情報を忘れてしまうと、CLOMO MDM で管理中の全てのデバイスを初期化して、再度 CLOMO MDM へ登録しなおす作業が発生する場合があるためご注意ください。

8. 「(入力したメールアドレス)は個人のメールアドレスのようです」と表示されますが、この状態で処理を進める必要がありますので問題ありません。「登録」を選択し、処理をすすめます。

9. 「ログイン」を選択します。

10. CLOMO で利用する Android Enterprise の管理用アカウントを選択します。

※ Google アカウントを作成していない場合、「【Android】Google アカウントを作成する」から Google アカウント作成方法をご確認ください。
作成後は手順16から内容をご確認ください。

11. Google アカウントのパスワードを入力して「次へ」を選択します。

12. 「スタートガイド」を選択します。

13. 「ドメイン名」を入力し、「次へ」を選択します。

※ ドメイン名とは、「ドメイン」または「カスタマー」のことです。
  CLOMO PANEL ログイン画面でも確認することができます。
  例:https://clomo.com/panel/この部分がお客様のドメインです/login

14. 「データ保護責任者」「EU 担当者」の情報を入力し「managed Google Play 契約を確認しました。この内容に同意します。」にチェックを付け、「確認」を選択してください。

「EU に子会社、支社、営業所を有している」「日本から EU に商品やサービスを提供している」「EU から個人データの処理について委託を受けている」いずれかに当てはまる場合は入力してください。上記に当てはまらず未入力の場合、「managed Google Play 契約を確認しました。この内容に同意します。」にチェックを付け「確認」を選択してください。

15. 「登録を完了」を選択します。

16. 選択後に表示されるウインドウを閉じ、CLOMO PANEL を開いて「次へ」を選択すると、登録完了の画面が表示されます。

17. 基本設定の画面が再読み込みされ、「Android Enterprise」設定状況が「Google Play アカウント方式で設定済み」に更新されていれば、Android Enterprise 申し込みは完了です。

1-2:Android Enterprise 初期設定プロファイルを自動インストールに設定する

Android Enterprise の初期設定を作成し、自動インストールの設定をすることで管理下に登録されたデバイスすべてに適用させることが可能です。

Android Enterprise 初期設定は、MDM Agent for Android のプロビジョニング時のみ適用されます。仮に稼働中のデバイスに適用した場合でも、そのデバイスが初期化され、CLOMO 管理下へ登録されるまで適用されませんのでご注意ください。

Android Enterprise 初期設定プロファイルを作成する

1. 「Mobile Device Management」から「Android」を選択します。

2. 「Android Enterprise 初期設定」の「新規管理プロファイルを作成」を選択します。

3. 「Android Enterprise 初期設定登録」画面が表示されるので、「CLOMO 登録時の設定」について設定します。また、ゼロタッチプロビジョニングを利用するかどうかによって、「ゼロタッチ登録の設定」の内容が異なります。

システムアプリケーション設定する or 設定しないデバイスにプリインストールされているすべてのシステムアプリケーションを、有効にするか無効にするかを設定します。
改ざんされたデバイスの利用禁止設定する or 設定しない設定すると、root 化やファームウェアの改変などがおこなわれたデバイスを CLOMO 管理下に登録しません。
デバイス管理方式Fully Managed Device モードFully Managed Device モードに設定する場合に選択します。

4.「追加」を選択します。

Android Enterprise 初期設定プロファイルを自動インストールに設定する

1. 「Settings」画面の「Mobile Device Management」から、「Android」→「基本設定」を選択します。

2. 「自動適用プロファイル」欄の「Android Enterprise 初期設定」で「設定する」にチェックを付け、作成した Android Enterprise 設定を選択します。

3. 「保存」を選択します。

2:デバイスセットアップ前作業

Android デバイスと関連付けをおこなうため、どのユーザーが利用するかを CLOMO PANEL に登録する必要があります。
そのユーザーの情報を、CLOMO では「CLOMO アカウント」と呼称しています。

Android Enterprise の仕様上、利用者と端末の情報は一対にしなければなりません。
ユーザー情報と CLOMO アカウントの情報は管理下に置くデバイスの台数分で必要です。
1つの CLOMO アカウントを複数のデバイスに対して使い回すことはできません。

2-1:ユーザー情報を作成する

ユーザー情報を新規で作成します。

1. 「Users/Org」タブを選択します。

2. 「Add User」を選択します。

3. ユーザー情報を入力します。

ユーザー情報入力項目

基本情報

氏名ユーザーの氏名を入力してください。
フリガナカタカナで氏名のフリガナを入力できます。ユーザーを検索しやすくなります。

連絡先情報

メールアドレスユーザーのメールアドレスを入力してください。メールアドレスの区分は、「メイン」を必ず1つ設定することが必要です。

一般ユーザーの氏名やメールアドレスは実在しないものでも構いませんが重複する文字列では登録できません。
例えば「user001@example.com」「user002@example.com」など連番で設定しても問題ありません。
なお、重要なアラートメールを所有者宛に送信する設定になっている場合は、一般ユーザーでも設定したメールアドレスにメールが送信されます。

4. 「保存」をクリックします。

2-2:CLOMO アカウントを作成する

Users/Org 画面でユーザーを選択した際に、画面右に表示されるユーザー詳細情報の「CLOMO アカウント」から、CLOMO アカウント情報の編集がおこなえます。

1. 「Users/Org」画面でユーザーを選択すると、右側に設定内容を表示します。また、設定された管理者情報も表示されます。

2. 「CLOMO アカウント」欄をクリックして展開し「編集」を選択すると、編集画面に遷移します。

3. 「CLOMO アカウントの編集」にて、構成する情報(以下)を選択します。

アカウント名アカウント名を入力します。登録は必須です。登録済みのアカウント名は使用できません。
パスワード / 確認用パスワードパスワードを入力します。登録は必須です。
メモメモを入力します。
管理権限管理権限を付与しない

4. すべての設定を終えたら「保存」を選択します。

3:デバイスセットアップ

デバイスを MDM 管理下に登録するためのセットアップをおこないます。

3-1:デバイスのセットアップをおこなう

CLOMO PANEL にて共通パスコードを確認しよう

1. 弊社より送付されたログイン情報の通知メールを確認します。以下の通知メールのサンプル画像の太字部分を確認してください。

2. CLOMO PANEL へログインする場合にも、CLOMO 利用ドメインは表示されます。以下の画像の「green-chair.com」の部分がドメインです。

3. CLOMO PANEL へログインした後、画面右上の「Settings」を選択します。

4. 画面左の一覧から「Mobile Device Management」→「Android」→「基本設定」と選択します。

5. 画面上部に記載のパスコードを確認します。

CLOMO PANEL で QR コードを作成しよう

1. 「Settings」をクリックします。

2. 「Mobile Device Management」の「Android」を選択します。

3. 「基本設定」をクリックします。

4. 「QR コード」を選択します。

5. QR コードの設定画面が表示されます。必要情報を入力します。設定後、「QR コードを表示」を選択します。

項目名詳細
Wi-Fi SSID接続する Wi-Fi の SSID を入力します。
Wi-Fi パスワード接続する Wi-Fi のパスワードを入力します。
非公開ネットワークネットワークの状態を選択します。
Wi-Fi セキュリティWi-Fi のセキュリティの種類を選択します。
すべてのシステムアプリ有効化すべてのシステムアプリを有効化する場合はチェックを付けます。

6. 「QR コードを表示」をクリックします。

7. QR コードが表示されます。QR コードをダウンロードして保存する場合「ダウンロード」を選択します。

Wi-Fi 環境情報を設定した場合、Wi-Fiの環境情報が QR コード内に含まれます。画像の取り扱いには十分注意してください。

Google Play アカウント方式のセットアップをしよう

1. QR コードでプロビジョニングをおこなうデバイスの初期設定画面で「ようこそ」の上部分を連続でタップしてください。

※ ご利用のデバイスにより表示が異なります。

タップ中、枠内の案内が表示されます。タップ回数の目安としてください。

2. 規程回数になるとQR コード読み取り画面が表示されます。CLOMO PANEL で作成をした QR コードを読み取ります。

ご使用のデバイスによっては起動方法が異なる場合があります。起動ができない場合は、ご利用のデバイスのキャリア、またはメーカーにお問い合わせください。

3. 読み取り後、確認画面が表示されます。「次へ」を選択します。

4. セットアップ準備画面が表示され、しばらくするとプロビジョニングモード選択画面が表示されます。「Fully Managed Device/Dedicated device」を選択します。

※ プロビジョニングモードが表示されるのは Android 11以上となります。

5. 規約確認画面が表示されたら「同意して続行」を選択します。

6. セットアップ準備画面が表示された後、「次へ」を選択します。

7. Google サービス画面が表示されたら内容を確認し「同意する」を選択します。

 Android 11以上でない場合は手順9へお進みください。

8. 画面設定、スワイプの移動確認画面後、設定完了画面が表示されます。
ホーム画面に移動するため画面を上にスワイプします。

9. ホーム画面が表示されたら QR コードプロビジョニングが完了です。
この後、CLOMO MDM Agent for Android でセットアップをおこないます。

CLOMO MDM Agent for Android でセットアップしよう

1. デバイスで CLOMO Agent for Android を選択します。

2. セットアップ開始の画面が表示されたら「はじめる」を選択します。

3. システム設定変更付与の画面が表示されたら「OK」を選択します。

4. 画面遷移しますので、「許可」を選択します。

5. すべてのファイルを管理できるアクセス権付与の画面が表示されたら「OK」を選択します。

6. 画面遷移しますので、「許可」を選択します。

7. プロビジョニングが表示されたら「次へ」を選択します。

8. 認証画面が表示されます。ドメインとパスコードが入力されていることを確認して「次へ」を選択します。

「CLOMO アカウント」入力画面が表示されたら、CLOMO アカウントを入力し「次へ」を選択します

※ CLOMO アカウントの作成については「CLOMO アカウントを作成する」をご参照ください。
Dedicated device モードの場合、CLOMO アカウントの入力は不要のためこちらの画面は表示されません。

9. 更新画面が表示された後、セットアップの完了画面が表示されます。「完了」を選択します。

SIM の通信で処理をおこなっている場合、Google Play 開発者サービスのアップデートが正しくおこなわれないことがあります。その際は Wi-Fi 接続に切り替えてください。
CLOMO 利用ドメインやパスコードはCLOMO PANEL にて確認してください。
事前登録であらかじめデバイスとユーザーを関連付けておくと、CLOMO 利用ドメイン とパスコード入力後の CLOMO アカウント入力が不要となります。
事前登録手順については「デバイスにユーザー情報を関連付ける」をご参照ください。

セットアップ完了後、CLOMO PANEL の Devices でデバイスが表示されていれば CLOMO 管理下に登録できたことを確認できます。

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